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凍結タンク監視システムを導入しました。

あけましておめでとうございます。本年も何卒よろしくお願い致します。

さくら・はるねクリニック銀座 培養室です。

 

さて、当院では昨年末より凍結タンクの監視システムLogbee Coolを導入致しました。

 

凍結した胚や卵子は、液体窒素の中で保管することで凍結状態を維持しています。

 

液体窒素は、-196℃で沸騰し、蒸発してしまいます。そのため、凍結タンクは外槽と内槽の二重構造になっており、内槽と外槽の間が「真空」になっていて断熱されるような構造となっています。この「真空断熱」により、液体窒素の冷気がタンク内にとどまることで外気の影響が遮断され、液体窒素の蒸発が少なく抑えられています。

 

しかし、経年劣化や何らかの原因によるタンクの破損により、2重構造のどちらかの壁が破損してしまうと二重構造間の真空断熱効果が損なわれ、内槽内にとどまっていた液体窒素の冷気が外に逃げてしまい、その結果、凍結タンク内の液体窒素が急激に蒸発してしまいます

 

実際に、欧米などではタンクの破損による事故が発生しおり、オハイオ州で起きた事故では約4000個の受精卵や卵子がロストしてしまった事が報道されています。

二重構造間の「真空断熱効果」が損なわれると、内槽内にとどまっていた液体窒素の冷気が外に逃げてしまいます。そうすると、下記の写真のようにタンクの表面が冷やされて結露します。

Logbee Coolは、この真空不良によるタンクの表面温度の変化を利用した警報装置です。

凍結タンクに温度センサーを取り付け、表面温度を測定し、表面温度が低下するとスタッフにメールでアラートが送信されるといったシステムです。

※当院の実際の凍結タンクの写真

 

真空不良が起きてから液体窒素が枯渇するまでは「早ければ6時間~24時間以内」ほどであると言われています。

アラーム発生後に迅速に対応すれば凍結胚を救出できる可能性が高くなります。

 

当院では、患者様が安心して受精卵や未受精卵子を保管できるように、管理システムのアップデートを日々行っています。

今後とも、さくら・はるねクリニック銀座をどうぞよろしくお願い致します。

 

さくら・はるねクリニック銀座

培養室

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さくら・はるねクリニック銀座

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